Page 10 : 制御性の評価法

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【 制御性の評価 】
制御性を評価するために、種々の指標が提案されている。その指標の一つに、制御誤差面積がある。

外乱が入ったとき、制御系の出力に変動がなければ、最も望ましい制御性を示したことになる。しかし、現実には、左図(a)のように、出力変動が現れる。そこで、斜線で示した部分の面積の和、すはわち制御誤差面積を計算し、その値が最も小さくなるよう制御器のパラメータを調整する。

目標値を単位ステップ状(大きさ:1)に変化させとき、その応答は左図(b)のようになる。この場合、目標値と応答との差が誤差となる。そこで、図のような斜線部分の面積の和が制御誤差面積となる。

プロセスの動特性が、数式モデル(伝達関数など)で表すことができる場合、制御誤差面積を計算することができる。そこで、この値が最小となるよう制御器のパラメータを決定する、最適制御が可能となる。

プロセス動特性の数式モデルが未定の場合には、ステップ応答法などのような実験的手法によって、制御器のパラメータをチューニングする。■