Page 7-2 : ガスクロマトグラフ

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【 ガスクロマトグラフ(gas chromato- graph)】
ガス成分を、吸着剤や吸収剤を用いて各成分の吸着・吸収の能力差を利用し、分離、測定する装置をガスクロマトグラフと言い、これを用いて分離、又は測定する方法を、ガスクロマトグラフィと呼ぶ。

ガスクロマトグラフの本体は、内径0.5〜6mm,長さ0.5〜20mの管(金属製かガラス製が普通)で、これをカラムと呼び、カラムには充填剤が詰めてある。充填剤には吸着型と分配型の2種類がある。吸着型としては活性炭、シリカゲル、活性アルミナ、モレキュラー・シーブなどがある。分配型は、珪藻土などの多孔質材料(これを担体という)に不揮発性の液体を均一に含浸させたものである。液体としてはスタアラン、ポリエチレン・グリコール(PEG)、フタル酸ジオクチル(DOP)など、非常に多くの種類がある。

このカラムに、適当なガス(キャリヤー・ガスと呼ぶ。ヘリウム,水素など)を一定の速さで流し、そこに試料を注入する。必要に応じカラムを加熱しておく。すると試料は、ガス化してカラムの中を進むが、その際に充てん剤との親和力の差などによって各成分に分かれる。

カラムの出口に検出器を付け、時間的に分かれて出てくる各ガス成分の信号を記録する。この記録を解析して、成分の種類と量を求める。検出器には、熱伝導度差検出(TCD)方式あるいは水素炎イオン化検出(FID)方式が主に使われている。

日本工業規格(JIS)K0114にガスクロマトグラフ分析のための通則が記載されている。■
http://www.weblio.jp/content/ 石油/天然ガス用語辞典 & http://www.lasoft.co.jp/chromdoc/chrom. asp?sub=chromat5 から一部引用