Page 7-7 : 振動式液体密度計

戻る



【 振動式液体密度計 】
密度を測定したい液体を U 字管(開放側を固定)に入れ、外部から振動させると、U字管は固有振動する。この振動の周波数は、U字管の質量(液体を含む)の平方根に反比例する。

そこで、この振動の周波数を測定することによって、U字管内部の液体の質量が求まり、U 字管の振動部分の容積が既知であることから、液体密度が測定できる。

プロセス用の振動式密度計の例を左図に示す。振動式密度計は、高感度で信頼性が高く、連続測定が可能である。そのため、化学製品の密度測定法としてJIS K 0061 に採用されている。質量流量計として使用されているコリオリ式流量計は、振動式密度計としても使用することができる。

振動式密度計は食品関係に広く使用されており、応用例の一つに、ビールアナライザがある。麦汁を発酵させてビールにする過程で、糖分が分解されてアルコールに変わり、比重が減少する。ビールアナライザは、振動式密度計と屈折計(液体の屈折率を測定して液体成分濃度を検出する計器)とを併用し、アルコール濃度、エキス濃度、発酵度などビール製造工程に必要なデータを迅速に得ることができる。■
http://www.m-system.co.jp/rensai/ pdf/r0312.pdf から一部引用