薬のポテンシャルを最大限に引き出す
~次世代医療を支える「DDSテクノロジー」~
どんなに優れた薬物でも、体内の「必要な場所」で「必要な時間」だけ働かなければ、十分な効果を発揮することはできません。そこで私たちが研究の柱としているのが、「DDS(Drug
Delivery System:薬物送達システム)」です。これは、薬物に修飾や加工を施し、その治療効果を飛躍的に向上させる技術です。
DDS医薬品として、新型コロナウイルスのmRNAワクチンや、がん細胞をピンポイントで狙い撃ちする抗体薬物複合体(ADC)などがあり、現代の最先端医療において、すでにこの技術が不可欠となっています。
当研究室では、このDDSテクノロジーを通じて、主に以下の2つの課題解決を目指しています。
1.ピンポイントで薬を届け、効果を高め、副作用を軽減する
通常、投与された薬は全身に拡散してしまうため、健康な組織にも影響を及ぼし副作用の原因となります。しかしDDSテクノロジーを活用すれば、薬を「病変部位にのみ集中的に」届けることが可能になり、副作用を大幅に抑えながら高い治療効果を得ることができます。
2.体内に滞留させ、薬理効果を長期間引き出す
多くの薬は、投与後ごく短時間で体内から消失してしまいます。しかしDDS製剤化によって薬の放出速度を緻密にコントロールすれば、1度の投与で数ヶ月間も効果を持続させることが可能になります。これにより、患者様の頻繁な通院や入院といった負担を劇的に減らすことができます。
